鋼の錬金術師で錬金術の法則に疑問を感じるところがあります。
ユースウェル炭鉱でヨキに金塊を渡すためにエドは石ころの山を練成しました。
そこでただの石ころを金塊にするのは等価交換を無視していませんか?
と質問したものですが補足欄にも書いてしまったので新たに書きます。
原作では金貨はバラ巻いていませんでした。
また原子はほかの原子に変わることはありえません。
まず、ハガレンの錬金術は「なんちゃって錬金術」です。
作者の荒川先生本人が「こんな錬金術があるかい!」とおっしゃってるように、科学+魔法な部分があると思います。
ただ、一応制限が設けられていて、それが「等価交換」です。
この「等価交換」ですが、Wikipediaに分かりやすく書いてあるのですけど
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8B%BC%E3%81%AE%E9%8C%AC%E9%87%91%E...
上記ページの「等価交換」の部分です。該当部分を以下に引用しますが、
(以下引用)
質量保存の法則
原材料と錬成の生成物の質量は同じでなければならない。故に無から有は作れない。
自然摂理の法則
原材料と錬成の生成物は同質の物質でなければならない。例えば、水から石を作り出すことはできないなど。
作中では、化学元素も登場しているが、四大元素や三原質なども理論体系として存在しているために、ボタ石を金に錬成してしまうなども可能で、現実の科学とは全く異なることに注意が必要である。
(以上引用終わり)
この2番目の「自然摂理の法則」が曲者でして。
化学元素はエドが人体の構成物質としてあげていますので、その辺は現実とほぼ変わらないと思います。
ただしそれだけではないのが、この「なんちゃって錬金術」なんですね。
上記に挙げられている「四大元素」は、Wikipediaによると
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E5%A4%A7%E5%85%83%E7%B4%A0
(以下上記リンク先より引用)
四元素説とは、「物質は、火、水、土、空気の四元素からなる」という説。「それらを結合させる『愛』と分離させる『争い』がある。それにより、集合離散をくりかえす。この4つの元素は新しく生まれることもなく、消滅することもない。」という考え方のこと。
(以上引用終わり)
この部分を見ても分かるように、現在の私たちの世界ではあり得ない理論ですよね。
でもハガレンの世界ではこの理論も「正しい」とされており、さらにその理論に従って錬成することも可能である、と。
また三原質とは、エドの父親であるホーエンハイムのモデルとなったパラケルススに関係するもので、こちらについては詳しく知らないのですが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93#.E8.A5.BF....
上記リンク部分によると
(以下引用)
ルネサンス期の有名な医師・錬金術師パラケルススはアリストテレスの四大説を引き継ぎ、アラビアの三原質(硫黄、水銀、塩)の結合により、完全な物質であるアルカナ(エリクサー)が生成されるとした。なお、ここで言う塩、水銀、硫黄、金などの用語は、現在の元素や化合物ではなく象徴的表現と解釈する必要がある。
(以上引用終わり)
だそうです。
実は昔、ちょっと調べたけどよく分からなかったんです(^^;
あそこは荒川弘の初期のミスですね~(笑)
初めての連載が決まり、読切企画を1ヶ月で連載物に仕立て直し、まだ掲載3回目。
ウィンリィを出そうとしたら担当さんにまだ早いと止められ、腹いせにオヤジばかりの話を描いた(ら、意外と好評だった)というのは有名な話ですね。
ニーナの話があんな手前なのも、いつ打ち切りになるかわからないから、作家としての勝負(どこまで描いていいのか見極め)を仕掛けたため、という話です。
今はこれほど有名な荒川先生も、最初は普通に新人作家さんだったんだなー、と微笑ましく思います。
たぶんミスったんでしょ。
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